スマートフォンで手軽にスポーツ競技を疑似体験してもらえるよう、Facebookと連動したゲームアプリを開発。「顔面競技大会」という画期的な設定で、ランキングを行う。スマートフォン用のアプリで顔の筋肉などをフル活用して競い、その記録をFacebook上で共有するゲームだ。
FaceTimeカメラを使い、顔の一部などを動かして画面上の選手をコントロール。種目はEYES、MOUTH、さらに顔筋ではないが、FINGERの3種類。EYESは瞬きの速さで画面上の陸上選手が100mを走り、その秒数を競う。MOUTHはいわゆる口ぱくで競う走り幅跳び。口の動きに合わせて画面の上の選手が助走スピードが変わる。そしてFINGERは高速タップで選手にパワーを与えて競うハンマー投げだ。
それぞれ競技結果を世界ランキングに登録できるほか、Facebookで世界中のユーザーとシェアすることにより、世界中とつながるスポーツゲームコンテンツを実現させた。EYESとMOUTHの場合は、競技中の顔の写真が自動撮影されて記録とともに投稿される。
インパクトの強さと優れたクリエーティブが高く評価された。
「ターゲットの若者はモバイルでSNSを使う」ことに着眼し、二つのコンテンツを設けた。
一つは、派遣社員や正社員として働くサイボーグのがんばり方を描いた映像コンテンツ。映画「009 RE:CYBORG」のキャラクターによるアニメーションを用いた映像や、近未来的な4面の帯のインタフェースデザイン(iPhone用)、サウンドデザインなど、ユーザーに直感的にインパクトを与える、高度なエグゼキューションがアピールポイントだ。
もう一つが本題のインタラクティブ動画。FacebookのIDでログインして体験できる。ユーザーの、派遣社員としての幸せな3か月後の未来が描かれた動画が自動生成される。
そこで訴求するポイントは、「自分のための自由な時間を作れる」という「派遣のよさ」。この「派遣のよさ」を自分事化してもらうために、facebookの「タイムライン」や「友達からのコメント」、「プロフィール情報」を舞台に、物語が進行する。もちろん、本人の映像ではないわけだが、ユーザーの恋愛対象が男性か女性かによって、フィルムに登場する恋人役の登場人物が異なり、実際の友達の名前でコメントが入るなど工夫されている。斬新なアイデアが評価された。
世界初の100%電気自動車、日産LEAFだが、多くのドライバーはその航続距離が不安。課題は、航続距離を自分事化させて、信頼を獲得することだった。 そこで、GPSルートジェネレーティングバナーを作成。GPSと食べログとの連携で、スマホを持つその場所から、ユーザーの口コミで選ばれた人気のご当地料理店をめぐるドライブコースを自動生成する。マップの上を走る、そのモデルコースで航続距離200キロを実感してもらうというもの。食べログの評価や口コミ情報も表示。必ず充電スポットを通り過ぎるルートとし、充電の不安も払拭。また、ドライブが終わると最寄りの試乗会場を検索し、申し込みも行える。バナー提示後、試乗申し込みが300%アップした。
2012年春、auがスタートしたスマホ向け新サービス「auスマートパス」はauスマホユーザーの80%以上の加入を目指すこのキャンペーンは、過去に前例のないほどの量のバナーのインプレッション数が予定されていて、その出稿量に負けないだけのクリエーティブが求められた。 そこで、auスマートフォンユーザーのターゲットごとにバナークリエーティブを変更。バナーが飽きられず、CTRを維持するために スマホバナーのキャンペーンとしては過去最大級の196種類のバナーを制作したのが特徴。アクセスするたび違うバナーに出会える体験を作り出したことで、さまざまな角度からサービス内容を訴求できた。
トヨタの新しいコンパクトハイブリッドAQUAを、ターゲットである20代~30代の若年層に認知させることが目的として開発されたアプリ。なかでも車に興味がない潜在的なドライバーの認知を獲得することが重視された。そこで、ツイッターを活用し、ドライバーから、車に興味がない人へAQUAを拡散してもらう方法を考えた。
iPhoneを運転席のホルダーに差し、アプリを起動してドライブするだけで、ランドマークを通過するたびにその情報が自動的にツイートされるというもの。音声認識エンジンを使っているため、ツイートの可否は「はい/いいえ」と言うことで操作できる。友達からのリツイートやリプライは音声で読み上げてくれる。
日本三景を通過する、一定の距離を走るなど条件を満たすと、ステッカーをプレゼントされるという特典もあり、ドライブする楽しさを、ドライバーとその友人までに体感することができた。
従来のかざすと何かが飛び出るだけのARから、高度でインタラクティブな遊びの要素を盛り込んだAR×ゲームとして双方向の新たな広告表現の可能性を追求すると同時に、新たな漫画の形を実現することで、媒体価値の向上を実現した。フリーペーパー「R25」で人気の連載4コマ漫画に合わせて毎回ゲームの内容も変化する。作品はシリーズで全4作品。
漫画誌面にスマートフォンのカメラをかざしながら回り込んだり、さまざまな角度から覗き込んだりして遊ぶことができる。アプリを起動し、連載ページにカメラをかざすと、そのストーリーに沿った3Dゲームが始まる。
第1回は漫画の1コマ1コマが飛び出す岩になり、さまざまな角度からカメラをかざして、岩の間に隠れたキメゾーを探すというゲーム。現実の誌面を拡張して遊びを提供するARゲームという新しいジャンルを構築した。